【2008年11月23日(土)】
勤労感謝の日。昼過ぎから東京国立博物館に「スリランカ 輝く島の美に出会う」を観に出かける。上野公園は芸術の秋ということで、東京都美術館の「フェルメール展」が入場者が70万人、国立西洋美術館の「ヴィルヘルム・ハンマースホイ展」も10万人を突破したという。理解に苦しむこちらが文化度が低いのかと悩んでしまうような怪奇現象が起こっている。
【東京国立博物館】
「友の会」入会の特典でもらえるチケット12枚が残り1枚となってしまったので、入り口横の受付で更新の手続きをしてから入館。来年は「妙心寺展」に続いて「国宝 阿修羅展」が開催されるので特にお得だ。
博物館周辺の樹木はきれいに紅葉して秋空に映えている。
【スリランカ展】
スリランカ展は表慶館で行われている。最近までは平成館で「大琳派展」があったので混雑していたかも知れないが、現在はそれほど混まないであろうが、この怪奇現象だからどうだか分からないと思いながら入場すると、並んでないと見ることが出来ないほどの混雑である。中には幼児連れもいるし、小学生がイヤホンガイドで熱心に見て回っていたりもする。アントン・ウィッキーさんが解説の声を担当しているらしい。
スリランカはインドの南の小島で昔はセイロンと言っていた紅茶とカレーと宝石が有名だが、国土は政争によって幾度も王朝が変わったり、インドからの侵攻を受けていたようだ。
そんななかで、ヒンドゥー教とその影響を受ける上座部仏教が発達していった。今回はそれに纏わる展示品が中心となっている。仏像は性別がはっきりしているものが多く、男性は逞しく凛々しく、女性はプロポーションが整って艶めかしく彫刻されていた。やはり宝石の原産国ということで、宝冠や瓔珞には輝石が散りばめられているのが特徴的だった。
同じ上座部仏教でもタイとは若干雰囲気が異なる。宗教はその国その国の独自の風土や文化や習慣に影響受けるものだと感じた。
本館裏の庭園が秋の公開となっていたので散策する。まだ見ごろには少し早かったが、様ざまな植物が植えられているのは特徴的だ。