【2008年3月9日(日)】
午前中は春がやってきたような陽気となったが、午後は風が強くなり、花粉が多量に飛んでいるようだった。
以前からチェックしてはいたものの、午前中に突然に思い立って、五島美術館で開催されている、館蔵「中国の陶芸展」を観に行くことにした。世田谷の上野毛にある五島美術館には初めての訪問となる。上野毛には行ったことがあるが、同じ世田谷区でもふだんはあまり行かない所なので、経路を調べてから出かける。小田急から井の頭線で渋谷に出て、東横線の自由が丘から大井町線に乗り換え、終点の二子玉川の一つ手前が上野毛駅。
駅を出てから環八を渡り、閑静な住宅街の一角、大きな門が構える敷地内に五島美術館はあった。
入口で入館料を払って、展示室の入口前には伝運慶作の愛染明王が安置されている。ちょうど運慶の作とみられる「木造大日如来坐像」(個人蔵)が、クリスティーズのオークションに出品されることが話題になっているので、これも売り出されてしまうと1億円以上なのかと思ってしまった。
館蔵「中国の陶芸展」は漢時代から明・清時代にわたる館蔵の中国陶磁器コレクションが約60点ほど展示されている。紀元前のものから唐三彩の壷、宗時代の青磁や白磁、明時代の青花・五彩と色とりどりでやきものの歴史を一覧するにはよい内容のようだ。展示物の中には重要文化財や重要美術品もあった。
「青花」というのが日本で「染付」ということを初めて学んだ。
感心したのは、よくこれだけのものが壊れずに保管されていたということだ。特に美術品として意識される前の器などが戦禍にも遭わずに歴史を乗り越えてきたことには驚かざるを得ない。
帰路は、上野毛から二子玉川に出て、成城学園前までバスに乗って小田急線にアクセスした。