【2007年12月29日(土)】大阪・京都年末旅行Vol.2
石の鳥居の先には西大門があり、境内には多くの像や堂が立ち並んでいる。その先に中心伽藍の拝観受付がある。
四天王寺は聖徳太子が物部氏との戦いに勝った時に建立を誓願したお寺であると言われている。創建は1400年前に遡る歴史のある寺院である。先の大戦で主要な伽藍は灰燼と帰したが、創建当時にままに守られているのが、いわゆる四天王寺式伽藍配置と謂われる堂宇の配置だ。
中門、五重塔、金堂、講堂が南から北へ一直線に配置され、回廊がそれらを囲むように矩形に中門と講堂までを結んでいる。地上からのアングルではそれを一目で分かるのは難しい。
(中門(南)側左回廊より)
(中門(南)側右回廊より)
(講堂(北)側左回廊より)
五重塔は昭和32年の8度目の再建という。塔高39.2m、その上の法輪12.3mで、屋根の傾斜が緩やかなので、下からだと五層目の屋根を法輪がちょんとつぶしたような感じで見れる。
五重塔は正面からは内部には入れないが、北側から内部に入ることが出来た。すると、塔の上に登れるように螺旋階段が設置されている。
ぐるぐると階段を上に登る。途中の壁面には仏像や数多の位牌が安置されている。息を切らしながら、螺旋階段を四回登り詰める。すると、楼上に見晴らしのよい空間があり、舎利が安置されていいる。そういえば、この塔には中心となる心柱がない。外部に出ている法輪のすぐ下にほんの少しだけ心柱のようなものがしつらえてあるだけだ。
だが、ここからの眺めで四天王寺式伽藍配置が分かる。
(塔から南側、直下に中門、その先に南大門を望む)
(塔から北側、直下に金堂、その先に講堂を望む)
伽藍の全体配置を一度で総て視野に収めることは出来ないが、なんとかこうやって確認ができた。