【2007年10月7日(日)】
早稲田エクステンションで「仏像鑑賞講座-はじめての仏教美術-」の秋コース5回の初回を聴講した。今回で通算5回目の聴講となる。仏像の種類ごとにその成立の背景や鑑賞のポイントをご教授頂く秋のコースは、春の「如来」の続きで「菩薩」が取り上げられる。初回は弥勒菩薩であった。
その後新橋から徒歩10分程度の東京美術倶楽部で「東美特別展」を観て来た。
【東美特別展】
東京美術倶楽部というのは美術商の集まりだ。ここに加盟するのは500社という。日本にどれだけの美術商があるのか分からないが、美術品を商いする人がそれだけいれば当然需要もあるということで、美術界の奥の深さに驚かされる。
この特別展は3年に1度開催されるということで今年は17回目となり、65社が参加してえりすぐりの作品を展示し販売している。
驚くのは、その質の高さとケース越しではなく実物が手にとって見られるということだ。何しろ古くは中国の殷の時代の品もあれば、興福寺や唐招提寺などの寺院伝来の仏教美術品や俵屋宗達や北大路魯山人など美術界著名人の作品が会場全体に並んでいる。そして展示品のほとんどが手にとって見られる環境で展示されているのには吃驚する。刀剣もしかり、古代の遺跡から出土したようなものもしかりだ。
更に驚くのは、既に予約済にになっている品が多くあるということと、常連・御贔屓のかたに向けたアテンドがされているということだ。
そういった美術商業界とは全く縁はないのだが、骨董を見る目を養うのには格好の場である。加えて驚くのは、こんなに大作、重要美術品、骨董品が展示されている(中には国宝・重文級のものもあるであろう)のに、入場料は無料ということだ。