【2012年12月29日(土)】師走の京市内と大和路を歩く#15
瑞泉寺から一旦寺町通に戻り、更に南に下ること暫し。
若者たちが行き来する新京極の繁華街の中に、目指す「誓願寺」があった。
浄土宗西山深草派の総本山で、法然上人ゆかりの25霊場の1つとされ、念仏信仰の一大道場であった。
1591年の秀吉の命によりこの周辺に寺が集められ(そのために寺町という)、復興されたという。
本堂に上がるや否やびっくりしたのは、丈六の大きな阿弥陀如来坐像が祀られていたこと。
どこかで見たような?と思っていたら、斑鳩の吉田寺で拝観した阿弥陀様と似ているような気がした。
丁度、夕方のお勤めをしている最中で堂内には読経が響いていた。
本尊の左右にも仏像が安置されており、ここが繁華街とは思えない空間であった。
ご朱印をいただいている際に、今日からご住職はお休みになられたとかで、本来であれば、中央でお勤めに当たられているとのこと。
「大きな立派な丈六の阿弥陀様ですねぇ」と言うと、おばあさんは誇らしげに「そうでっしゃろ」と応じられた。
ふと上を見上げると大きく美しい天蓋が掲げられていた。