【2012年8月12日(日)】2012年夏福井・奈良・京都旅行#34
本日の若狭寺社巡りも11ヶ所目。圓照寺からはほど近い「妙楽寺」。
ここも山を背景とした寺院である。
山門の仁王門にはまだ新しいと思われる仁王像が立っている。
その脇に由来が書かれている。「高野山真言宗 岩屋山妙楽寺」
「719年に行基が176cmの24面千手観音を彫刻し、山腹岩窟に安置した。 その後797年に空海が巡錫のとき、瑞光山中に現わるるを見て岩窟中に尊像の在るを感得し、この地に堂宇を建て安置したと伝える」
仏教界の二大巨頭が来られているとは。
参道両脇も桜の大木が並んでいる。
本堂の裏は直ぐに山である。本堂は若狭における最古の建造物らしく、寄棟の桧皮葺である。
堂内に入らせていただくと、これはビックリ。予想だにしなかった荘厳。正面の厨子内には、像高176.3cmの平安中期の檜の千手観音が厨子内に祀られている。
正面の両側に脇面を付け、頭上面と合わせると24面の珍しい千手観音である。円形上に開いた千本の手が異なる持物をもち広がっている様は、何とも形容しがたく、厨子前に行って暫くの間眺めていた。
向かって右には、やはり平安時代の聖観音菩薩が安置され、厨子の周りは彩色鮮やかな四天王が囲んでいる。
右奥には弘法大師像、左奥には不動明王の布陣が、真言宗を表している。不動明王も平安時代作。
裏手に回ると、壁の上部には二十八部衆が安置されている。
本堂の横には、薬師堂がある。
また、地蔵堂には165.4cmの檜の藤原時代作の顔全体に金箔の施されたお地蔵様が安置されているが、その後ろの壁にはびっしりとお地蔵さまが並んでいる。
帰り際に拝観受付で御朱印をいただく。
その脇に「見仏記」のみうらじゅんといとうせいこうの色紙もあった。
これは来ざるをえないだろうなぁ。