【2012年7月15日(日)】<秦野寺社巡り#8>
弘法山から鶴巻温泉へのハイキング道もあるが、目的はハイキングではなくお寺巡りで、今回どうしても欠かせなかった「龍法寺」へ向かう。
元来た道を少し戻り、分岐する小道へ。
案内板には、「百八松明(ひゃくはったい)」とあり、室町時代から伝わる行事で、旧盆に厄除と豊作を祈るため、権現山で点火した直径30-40cm、長さ1.0-2.5mの松明をこの山道を担いで龍法寺まで下ろすという。
暗い斜面をえんえんと動く火の帯は壮観だという。
途中の景色も良いが、反対に自転車を担いで登って来た青年がいて驚いた。
暫く山道を降りておくと、龍法寺の山門に辿りつく。
このお寺は亀谷山と号し、古くは真言宗であったが、その後曹洞宗に改宗されて現在に至っている。
鬱蒼と木々が生い茂る参道を抜けるとようやく本堂が現れる。
傍らにはお地蔵さまが勢揃いしている。
本堂で参拝し、堂内を拝観しようとしたが、戸は開かない。仕方ないので、せめてご朱印でもと思い、庫裏でベルを鳴らす。が、何も反応がない。あらら・・・と思って諦めようとしたが、もう一度押してみるとようやく奥さまが出て来られた。
ご朱印をお願いできますか?と訊いたついでに、ご本堂は拝観出来ませんでしょうか?と伺うと、「どうぞ」とのこと、何とラッキーな。
本堂の前でお待ちしていると中から鍵を開けていただき、上がらせていただいた。
本尊は釈迦如来で勢至菩薩と普賢菩薩の三尊像が祀られている。
そして、左の間には合計6体の仏像が安置されている。向かって右から、不動明王(1534年、鎌倉仏師大倉長盛作)、平安時代の細面の薬師如来と十一面観音、欠損仏の隣には、やはり大倉長盛作の毘沙門天が安置され、その前に通肩の欠損仏が置かれている。
なかなか壮観な仏さまたちである。
十二分に拝観させていただき、もう一度ご本尊を拝したのちに、ご朱印をいただき、本堂を後にする。
こういった山寺にも平安期・鎌倉期の仏像が大切に守られているのを拝観させていただくのは大変有難いことだと感じる。
このあと鶴巻温泉へ行くバス停まで歩こうとしたが、道が分からなくなり、東海大学前行きのバスに乗った。