【2012年3月25日(日)】
この日東京国立博物館で特別展の「ボストン美術館日本美術の至宝」を観て、本館の11室彫刻の部屋での仏像を見終わると、かなり疲れていた。
当初は、特別展と清水観音堂に行って帰ろうと思っていたのだが、足は「法隆寺宝物館」に向かってしまった。
ちょっと館内の椅子で一休みしてから館内へ。
1878年に奈良・法隆寺から皇室に献納され、戦後国に移管された宝物300件あまりを収蔵・展示しているが、7世紀(飛鳥時代)の宝物も展示されており、時々展示替えがあるので、行く度に驚きもある。
1階第2室には金銅仏、光背、押出仏がある。中央には重文の菩薩像がずらりと並ぶ。
今回珍しかったのは押出仏。阿弥陀三尊像や観音菩薩などの重文。
裏にも菩薩などが並んでいる。
法隆寺金堂の釈迦如来に似ているこの像と摩耶夫人および天人像。
年に何回か開く伎楽面のコーナーには、当時の仏教の儀式に使われたであろう異形の伎楽面がずらりと並び、異国情緒が漂う。
伎楽面は、大型で頭までおおう点が、舞楽面や能面などと異なる特色という。材質は、クスノ キ製、キリ製、乾漆製の3種がある。
2階には、木・漆工、金工、絵画・書跡・染織のコーナーがある。
第5室に入って一番正面の竜首水瓶は大好きな作品。
その他に、銅製の法隆寺印と鵤寺倉院、盤竜鏡、梵網経などの国宝や重文が多数。
外の第4室には七弦琴や羯鼓などこれまで展示されたことを見たことのない宝物が展示されていた。
この宝物館だけをじっくりと観るだけでも十二分であるが、申し訳ないが今回は早歩きで見て回った。
それでも12時半過ぎ。東博滞在は4時間以上となった。