【2012年2月13日(月)】(東京古寺探訪#35)
1月29日に親子3代で新年の護摩を受けに行った川崎大師。
だが、それとは別に昨年の6月に両親が川崎大師で、シアトル留学中の孫が卒業後に無事就業できるようにと「就職成就」の護摩祈祷を受けていた。その念願がかなったので、御礼参りでお札を納めに行くというので、再び親子3代で川崎詣でとなった。
前回と違い平日ということもあり、人出は少ない。お護摩の回数も減って、今回は11:30の回に間に合うようにと、10時45分頃に到着。
山門を入った右手に「納札所」がある。古いお札を納めるのだが、中にはガラスケースの厨子に入った彩色の弘法大師像が祀られれている。
その左隣には、「聖徳太子堂」がある。堂内には正面に大変彩色豊かな若き日の聖徳太子像が安置され、両脇には梵字で描かれた両界曼荼羅が掛られている。
その前に笏を胸前に掲げた太子像も。
新たなお札を受けるために、護摩の始まる15分程前に本堂に入る。すると、すでに地方から来られたお講の方たちが前列に正座して待っている。
父と息子は後方に座ったが、前の方ががまだ空いていたので3列目に陣取った。護摩の時間になると堂内は、前回ほどの大混雑ではないものの、大本堂内いっぱいに参詣者が訪れていた。
護摩壇の手前には六角吊燈籠が4基下がっているが、下部にも葉の文様がある。天蓋、瓔珞も煌びやかで、その奥の須弥壇の厨子入りの弘法大師は、少し尊顔が覗ける。その手前の17本立て(?)の常花も燈籠も巨大であるにも関わらず、須弥壇が広いので、それほど大きくは感じられない。
時間となる。僧侶が「南無大師遍照金剛」と3回お唱えした後、説法があり、導師が入堂し、洒水加持が行われ、数珠で手前の五鈷杵を触られる。
その後、護摩壇前に坐され、護摩が始まる。
鈴、太鼓の響く中、読経が続く。ピーンと張りつめた冷たい空気に、それらが身体に直に刺さってくるようだ。
護摩壇に火が入り、煙が登り、火の粉が上がる。火の灯りで常花が赤く照らしだされる。炎が四角天蓋のほうへ立ち上っていく。
その間に導師が祈祷のお札を火にかざしご祈祷を続けていく。
以前は、お札受けは本堂裏でおこなわれたが、この日は本堂内で名前を呼ばれ拝受するシステムとなっていた。
父と息子にお札受けをお願いし、自分は不動堂へ向かった。