【2012年1月21日(土)】(東京古寺探訪#2)
今日は初弘法なので、どこかの大師堂でも繰り出そうかと思っていたが、混雑必死のため中止。
平井まで来たので、駅の北側にある燈明寺を拝観することにした。駅前に戻って、先程伺った交番で再度道順を尋ねると比較的近いようだ。
駅から5分も掛らずに、燈明寺の山門とお堂の屋根が見えてくる。参道には真紅に白抜きの歓喜天の文字が入った垂幕が並んでいる。
山門を潜ると右手に堂々たる本堂がある。ご住職らしき方が居らしたので、こちらは入れないんですよねと伺うと、「あちらの聖天堂にお上がり下さい」と言われたので、正面に建つ聖天堂の階段を登っていく。
お堂の4つのガラス扉の正面も右も開いていない。入れないのかと思いきや、一番右の扉を開けることが出来た。
堂内は全体的に明るく、灯明も灯されている。お酒のお供物類が多くお供えされている。
護摩壇の手前で拝んだ後、入っていいのかは分からなかったが、奥の方へ進んでいく。
護摩壇の向こうには、まるでガウディ作のようなデコラティブな蝋燭立てがあり、その奥に、厨子があり、更に一番奥に鮮やかな仏天蓋の元に厨子がある。
どうやらこれが本尊の歓喜天のようだ。ヒンズー教のガネーシャに起源を持つ歓喜天は、夫婦和合のシンボルで、多くは抱擁している象頭人身の双身像であり、ほとんどが秘仏である。
立派な荘厳の中の厨子に祀られている歓喜天は一体どんな造形なのだろうかと興味津津だが、秘仏では仕方ない。
帰りがけに、ご朱印をいただこうと本堂に寄って、ご住職に「2体ありますが」と伺うと、前の方は御前立ちで後ろがご本尊だそうで、「秘仏で、公開はされないんですか?」と訊くと、「どちらとも開扉はされません」「全くですか」「はい」とのことだった。
フェノロサに依頼してみたいくらいである。
山門を出る手前に珍しいお地蔵さまを発見した。乳飲み子を左手に抱いている。赤子の赤い帽子が印象的だった。これも夫婦和合のシンボルなのかも知れない。
関東三聖天は、他に浅草本龍院の「待乳山聖天」、熊谷の歓喜院の「妻沼聖天」ということらしい。