【2011年7月24日(日)】
先のレポートでこの日の朝の
混雑ぶりを書いたが、展覧会の内容の感想について少しずつレポートを投稿してみたいと思う。
全体の構成は以下の通り。
第一章:空海-日本密教の祖
第二章:入唐求法-密教受法と唐文化の吸収
第三章:密教胎動-神護寺・高野山・東寺
第四章:法灯-受け継がれる空海の息吹
そして、最後のコーナーは
仏像曼荼羅
となっている。
図録は表に「空」、裏に「海」の空海の文字が浮き彫りにされている。
先ず、第一章から。
空海24歳の時に書いた「聾瞽指帰(ろうこしいき)」上巻は、展示ガラスの中に約10mの長さで、弓なりの形状で展示されていた。
以前、高野山の霊宝館で展示されてのを見たことがあるが、全部ではなかったので、上巻とはいえその長さと保存状態の良さには驚いた。
力強く自由闊達で、巧みな筆使いの美しい字形である。
日本初の戯曲風文章と言われ、内容は儒教、道教、仏教を修める3人が登場し、それぞれの立場からその教えを語るものだが、最後は仮名乞児(けみょうこつじ)なる仏教の説に他の2人が感服するというもの。
下巻は8/23から上巻に代わって展示される。
※写真はいずれも購入した図録より。
「第二章:入唐求法-密教受法と唐文化の吸収」はこちら。