【2011年5月6日(金)】湖北・湖南・奈良古刹巡礼の旅#34
西院伽藍の金堂、五重塔、講堂と見て回って、回廊を出た左手に聖霊院がある。聖徳太子像が安置されているが、普段は開扉されていない。
だが、法隆寺で御朱印をいただけるのは、ここだけである。
(追記:失礼しました。西円堂でもご朱印がいただけます。)
ご朱印をいただくと、いつも「これは、和を以って貴し、と読みます」と解説してくれる。聖徳太子の精神である。
そして、いよいよ大宝蔵院へ。
以前にこのブログで、
夢違観音のレプリカを小学生の頃に母親にねだって買ってもらったことを書いた。
だが、子供の頃、新聞に掲載されていたレプリカの頒布会のモノクロ広告の中の、その仏像に、何故、どこに惹きつけられたのかは思い出すことが出来ない。
しかし、
昨年東京にこの夢違観音がご出張されたときに、偶然母親とこの仏像の前で遭ったことも奇縁といえば奇縁である。
夢違観音は大宝物殿の入口の一番手前に安置されている。像高86.9cm、白鳳期の金銅仏である。
購入した解説書には、「この観音菩薩立像の無垢な優しさに、どれほどの人が祈っただろう。不吉な夢を違えてくださるという霊験に救いを求めて。」とある。
そうなのだ。きっと小学生の頃、この無垢な優しさから醸し出される永遠の微笑みに魅了されたのだろう。
(写真は東京国立博物館のカタログから)
法隆寺には寺宝が沢山ある。その全てがここに展示されているわけではない。
敷地図を見れば分かるように、大宝蔵殿の隣には、工芸収蔵庫や収蔵庫がある。
そして、春秋の2回、大宝蔵殿では「法隆寺秘宝展」が開催される。今回は、聖徳太子1390年御聖諱記念「聖徳太子の事績と信仰」と題して、太子に関連する宝物が展示されていた。
※大宝蔵殿内では、「東日本大震災救援募金」が隣山会(興福寺、西大寺、唐招提寺、東大寺、薬師寺、法隆寺)で行われていた。