【2010年12月29日(水)】恒例年末ゆるり古寺古刹巡りVol.4
和久傳で昼食を済ませた13時ごろ、伊勢丹の11階をエレベーターに向かって歩いていると声を掛けられた。会社の後輩が奥さんと5カ月の女の子を連れて、食事処に並んでいるところであった。
会社で声を交わすのも珍しいのに、こんな所でと思いながら、乳児を連れて旅行する若さに感心した。
京都駅からタワーを見ながら西方面に歩く。東寺に行く方法は何通りかあるが、線路の北側からの道を通って行くのは初めてだった。途中線路を潜り南側に出て右折すると、東寺の北総門に出る。
洛南学校の生徒たちはこの道を使って登下校しているようだが、この日は野球部の練習が行われている程度で静かであった。
北総門の左横には石仏の不動明王が祀られている。そこに献花が沢山ある。地元の方たちの信仰の篤さの証拠であろう。
左手の観智院は特別公開時以外は拝観出来ないので、門が閉ざされていた。そこを過ぎて北大門に差し掛かると左手奥に、京都の風景の代表格である東寺の五重塔が見えてくる。
塔自体は826年に創建が始まったが、完成後4度焼失し、現在の塔は1644年徳川家光の寄進によって竣工したものである。高さ55mと日本最高の塔である。
江戸時代には平賀源内が塔の内部から上に登り、京を見渡したと何かの本で読んだ覚えがあるが、現在は登ることは出来ない。たまに初層の内部公開があるので、入ったことがあるが、心柱を大日如来に見立て、密教の世界観が十分に表されている。