【2010 年4月30日(金)】平城遷都1300年祭の旅-春篇Vol.15
平城宮跡は広い。だだっ広い。建造物は、朱雀門とこの度完成した大極殿であるが、朱雀門付近から見ても大極殿ははるか彼方である。しかし、遠くから見てもその威容な姿が見て取れる。白い壁に朱の柱、二重の大きな瓦屋根、大屋根の両端に鴟尾と中央には宝珠が金色に輝いている。
歴史館に入るまでの40分間で行って見て戻って来れるか?自然と早足になりながら大極殿をひたすら目指す。踏切での電車待ちももどかしい。会場全体での警備も物々しい感じさえする。
まだ朝早くなのでか、大極殿では時間待ちしている様子はなく、スムーズに入ることが出来た。
第一次大極殿は、正面44m、側面20m、高さ27mの大きな建造物である。朱色の柱は44本、屋根瓦は9万7000枚を使ったという。この宮殿は当時天皇の即位式は外国使節との面会などの重要な儀式のために使用されたという。
内側には天皇の玉座の他には何もなく、がらんとした堂内ではあるが、天井の身舎天井板と支輪板側面には蓮の花をモチーフとした鮮やかな彩色画が描かれている。
そして、側面の上方には、北に玄武、東に青龍、南に朱雀、西に白虎の絵などがこれも美しく描かれている。
堂内の柱や扉に塗られた朱色は思った以上に落ち着いた色であった。
ここから遠く800m先に朱雀門が見える。