【2009年12月25日(金)】
クリスマス。
五反田の薬師寺東京別院に写経に行く。心を静め願い事をお祈りするのは協会でも寺院でも変わりはない。
2階の受付で申し込みをすると、傍らの机に抹茶をご用意して下さる。まづは心をゆっくりと落ち着かせる時間だ。一服頂けば、写経場に入る。
机に向かい、硯で墨を磨りながらただ般若心経262文字に向う準備を整える。
観自在菩薩から始まる文字を胸の中でお経を唱えながら、一文字一文字筆を運ぶ。うまく書けたかどうかは関係ない。お手本をなぞってうまく書けているかが写経ではない。どんな字でもよいのである。その時間、他のことを何も考えず、ひたすらにお経に向う。その時間に費やす精神的な姿勢が貴重なのである。
「色」とはあらゆる存在をさす。それが「空」であるとは、こだわりが無くなるということである。
約1時間半かけた写経。最後は薬師如来が安置されている檀上にお供えして願い事を祈る。