【2009年11月21日(土)】
三連休の初日はいつものようにオフィスで仕事をしてから、渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムに「ロートレックコネクション」を観に行く。文化村通りは相変わらずの若者がダラダラと歩く。オーチャードホールにバイロイトが来た時に、この道をそのバイロイトの丘に向かう緑の道に譬えていたが、とてもではないがそんな優雅には歩けはしない。
が、Bunkamura自体は大人の雰囲気ではある。19世紀のパリのモンマルトルと言えば、ロートレック。彼の描く夜の歓楽街で働く女性たちの一瞬を切り取った、思い切りのよい構図と思い入れ深い女性への優しさはポスターでもリトグラフでも油彩でも、どれもその時代を彷彿と伝える。
彼女たちの表情や仕草自体がモンマルトルの社交界の光と影をそのまま表している。幼いころに両脚を悪くして下半身の成長が止まったロートレックが、自身のハンデを持つことなく、自由にモンマルトルを徘徊する姿が見えるようである。