【2009年7月19日(日)】
午後から東京国立博物館に「藍が彩るアジアの器 染付」を観に行った。
夏休みに入ったとはいえ、東博はこのテーマではそう混むこともない。
染付とは白磁の素地にコバルトを含んだ顔料を用いて筆で文様を描く技法のことで、中国では青花、欧米ではブルー&ホワイト、日本では染付と呼ばれる。元の時代景徳鎮で技術的に完成され、その後もそして海外でもポピュラーになった手法である。
今回の展示は、元、明、ベトナム、朝鮮、伊万里・鍋島、清といった中国とその周辺国を一堂に取り上げ、各時代や各地での違いを比較できるようになっていた。
景徳鎮の素晴らしい光沢と繊細な筆もよい、やや黄色がかった白磁に素朴な文様を描いているベトナムの染付も味わい深い。
陶器を見る度に思うのは、デザインの新鮮さである。斬新な文様やタッチによって数世紀も前の人たちが果敢に挑戦したデザインや技法は現代でも十分に斬新感を受け取れる。
最後のコーナーには実用として暮らしの中での使い方のヒントを教えてくれていた。
骨董を飾るのではなく、生活の一部として楽しみことが陶磁器にとっても喜ばれるのではないだろうか?