【2008年2月10日(日)】京の冬の旅Vol.13
10時に京都駅前から市バス5系統のバスに乗り約30分、南禅寺・永観堂道で降りる。陽が射してきて、雪に反射して眩しい。
受付の大玄関から堂内に上がり、法要を営んでいた釈迦堂の前、唐門裏の庭も雪ですっかり覆われていた。釈迦堂では法要が営まれていて、内部を見ることができなく、さて阿弥陀様へはどこから行くのだろうかと迷っていると、ようやく釈迦堂の裏手に道を見つけた。
釈迦堂の裏から阿弥陀堂までは臥龍廊と呼ばれる起伏のある階段を登る。阿弥陀堂は改修工事中だったので、外観は工事の足場が組まれて見ることが出来なかったが、お堂の内部は通常通りに公開されていた。
「永観、遅し」と振り向きざまに首を左に傾げ、永観禅師を見られたという阿弥陀様が「みかえり阿弥陀」と呼ばれて、阿弥陀堂に祀られている。正面からは護摩壇があるので近づけないが、右側に回ると厨子の扉がこちら側だけ開けられていて、ご尊顔を拝することが出来る。金箔はしっかりと残っていて、穏やかな顔つきである。実際に自分で首を傾けるとかなりの角度であることが分かる。本当に永観を目一杯振り返っているような感じである。
厨子を時計と反対周りに一巡したが、念仏は時計回りに回るようだ。本堂内部も修理中で、柱や壁なども塗り替えられている途中であった。完成すれば、さぞ鮮やかな阿弥陀堂に戻るであろう。
阿弥陀堂は廊下で履いていたスリッパと脱ぐことになるが、スリッパを履かずに来た人が、阿弥陀堂を出る際に他人のスリッパを平気で履いていってしまう人が多数いた。一体どういう神経なんだろう?
阿弥陀堂を下って、反対側の開山堂に上がる。縁側から地面に降りて、多宝塔への数段の階段を登る。多宝塔からは屋根に残る雪が眩しい町並みが美しく見えた。
下に降りて、南禅寺への道からは今登っていた塔がよく見える。ここはもみじの時期には撮影スポットとなるようで、禅林寺のリーフレット表紙を飾っている。