【2012年6月30日(土)】(東京古寺探訪#75)
現在の国分寺を拝観した後は、いよいよいにしえの武蔵国分寺(僧寺と尼寺)の跡地を見に行くことに。
資料館でもらった地図をたよりに、ぶらぶらと歩いていくと府中街道にぶつかった。
最初は、武蔵国分尼寺跡から行きたかったので、新聞配達店の店員さんに道順を聞いて、北側から攻めていくことに。数分歩くと、JR武蔵野線の脇に生い茂った林が広がっている。
階段を登ると鬱蒼と木々が茂っており、以前はこのあたりまでが尼寺の寺領だったようである。
小高い丘を下りると、そこは整備された「武蔵国分尼寺跡」となっており、遺構というよりも公園である。
かつては東西150m、南北160m以上の区画の中に、中門、金堂、講堂と尼坊などが建っていた様子が案内板で表示されている。
金堂があった場所は少し高く盛り土がされ、復元された礎石が並べられており、またその前には幢竿が懸けられていた柱も復元されていた。
光明皇后が藤原不比等邸跡に建てられた法華寺を頂点とした法華滅罪之寺の武蔵版は、今、往時の面影こそないが、その想いを残して静かに佇んでいた。