【2012年3月11日(日)】(東京古寺探訪#54)
三寶寺、道場寺の前の道を東に向かって数分。御府内八十八ヶ所霊場70番札所の「禅定寺」がある。寺名からすると何となく禅寺かと思いきや、真言宗智山派のお寺で、照光山無量寺禅定寺という。
唐破風の山門は閉まっているので、脇の参道門から境内に入る。
傍らに、「なかよしわらしべの碑」があり、なんともほんわりとさせてくれる。練馬区最初の豊島小学校がこのお寺で開校されたという記念碑。
本堂の扉は閉まっているものの、内部は拝観できた。全体的にすっきりしているが、結界の中には宝塔があり、その奥には厨子に入った阿弥陀如来坐像が祀られている。
創建は南北朝というが、史料が焼失されて確かなことは分からないらしい。
境内には、茅葺の鐘楼、石造の観音菩薩があるが、中でもユニークなのは弘法大師像。
普通は笠を被っての旅姿での立像だが、こちらは座っているようで、右手に杖を持つが、目がつり上がっているようなお顔立ちである。
庫裏のインターホンを押すと、玄関のほうに廻るように言われ、朱印張を出すと、「観音様ではないですよね」と言われたので、御本尊でお願いしますと答えた。
境内には他にも、キリシタン燈籠やいぼ地蔵がある。
山門脇には六地蔵+地蔵菩薩坐像が整然と並んでいた。