【2012年1月25日(水)】(東京古寺探訪#6)
赤坂一ツ木通りを246号線側から入ると、チーズケーキで有名な「しろたえ」がある、その先の右側。急な坂があるが、そこに「赤坂不動」の山門がある。正式名は「智剱山威徳寺」。参道の坂には数多くの、おそらくその多くは赤坂の料亭や飲み屋と思われる名前の提灯が鈴なりに吊り下がっている。
これも以前の会社で付き合いあった製作プロダクションがこの坂を登って行った奥にあったので、この門の光景と急勾配の坂道は記憶しているが、そこにお不動さんがあるとは気が付かなかった。
坂を登って100m程の右側に、小さな朱塗りのお堂が構えてある。
左の受付にはお札やお守りが売られているが、人はいない。が、本堂の中には入って良いようだったのであがらせていただいた。
中央の護摩壇の密教法具はどれも金ピカに磨かれている。そして、結界の奥には鏡が祀られ、その先に、全身は黒いが眼光が鋭い不動明王が安置されている。鏡に隠れているので、坐像か立像かが分からない。また緞帳が少し降りているので、赤の火焔光背もその一部しか見て取ることは出来ない。
が、この不動明王は伝教大師の作と伝えられ、伝承によれば、伝教大師が唐より帰朝する航海で暴風雨に遭ったが、自刻の不動尊像を海に沈めて祈願し、無事に日本にたどり着いたという。
その後、紆余曲折を経てこの地に安置されるようになったという。