【2010年10月14日(木)】平城遷都1300年祭の旅-秋篇Vol.12
奈良旅行なのに、奈良のホテルが一杯だったため京都から通 うことになったので、京都での楽しみが増えた。それは夕食である。
日程がほぼ決まってから、祇園の「大神」と四条の「じき宮ざわ」を予約した。共にミシュラン一つ星のカウンター割烹である。あと1日は2 名では予約が出来ない祇園の「安参」にと決めた。
肉を食すなら「安参」である。それも生肉、焼き、煮込みの3種類が味わえる特殊な店である。そして、早めに行かないとレバー刺はなくなってしまう。
この日は、鍵善良房で店仕舞い直前の18時前に入ってお土産を買ってから、そのすぐ裏手にある「安参」に入った。
1階はコの字型のカウンターで、焼きとお酒と勘定を仕切るお上さんの前に席に座ることとなった。
レバー、ツンゲ(タン)、ヘルツ(ハツ)、アカミ、マーゲン(ミノ)湯引と生肉が次々にカウンターに出される。それが終わると、「お好きなものをどう ぞ」と言われ、焼き物にするか、テールや煮込み、おでんを食べるかとなる。
今回は、ハラミを塩で焼いてもらい、その後に煮込みを注文した。
生肉を食べている最中に肉を焼いたり煮込みを食べたりするのは禁止で、お上さんが一切許さない。隣のお客さんがロースを焼いてもらう時に念を押されていた。その頑固さがたまらない旨さに結びついているのだと思う。
店から出た路地で大将のご出勤と出会うことになった。「ご馳走様でした」と言うと、愛想良く「おおきに」と返答が返ってきた。