【2010年2月7日(日)】
北風が強く寒い一日。根津山(羽根木公園)の梅見客で混雑する梅ヶ丘駅から表参道の根津美術館へ向う。新創記念特別展第3部「陶磁器ふたつの愉楽 観るやきもの・使ううつわ」と題した展覧会を観に行く。根津美術館の新創第1部は
文化の日に「国宝那智瀧図」を観に行った。今回は陶磁器である。前回はものすごい混雑であったが、今回は正常な状態の入館者であった。
タイトルに惹かれたもののやはり根津美術館である。観るやきものは重要文化財もあり、唐・宋・元・清や朝鮮のやきものが観賞出来た。一方、使ううつわは庶民が使うものではなく、大名クラスが使うものばかりで、(こんなことはありえないが)買おうと思っても手が出せない。むしろ買って使う気持ちにはならない逸品が多かった。
茶の湯で使う茶碗は既にグローバル化しているようで、朝鮮から渡来されたにも関わらず、「チャワン」と言うらしい。朝鮮で普段使いだった「チャワン」が日本で茶の湯に使われ、本家では衰退してしまったようである。茶碗は茶道の心得がないのであまり興味が湧かないのだが、今回の展示品に魅せられた一品があったのは嬉しかった。
結局観るやきものも使ううつわも、自分たちにとっては観るものであった。