【2010年1月24日(日)】
上野公園の山から不忍池に下りてくると、池の中洲にお堂が立っているのが見えてくる。これは東叡山寛永寺の不忍池弁天堂である。
上野寛永寺は現在の上野公園全体を寺領としていたようで広大な境内であった。寛永寺は慈眼大師が創建された天台宗の寺院で、比叡山延暦寺の関東の叡山ということであるという。
慈眼大師は奈良の吉野山から桜の樹を移植されたので、上野は花見の名所になったという。また、不忍池に蓮を植えられたといい、現在も蓮がびっしりと池面を覆っている。
弁天堂の中に入ってお参りをする。ご朱印をお願いした際に伺うと、内陣まで入ってよいとのことなの中に居れされていただく。中央の厨子におそらく秘仏である弁天様が祀られているのだろう。厨子の前に八臂のお前立ちが配されている。檀の四隅には彩色の残る四天王も祀られていて、小ぶりながら荘厳な趣きである。