【2012年1月28日(土)】(東京古寺探訪#13)


清澄庭園から清澄通りを渡り、深川江戸資料館のある通りに入る。その資料館の手前の左側に、浄土宗の霊厳寺がある。正面奥には入母屋造りの大屋根の本堂が建っている。中は拝観出来ないが、浄土宗なので阿弥陀様が祀られていることだろう。
このお寺は1624年に創設されたが、明暦3年(1657年)の大火で被災したため、この地に移転して来たという。
その本堂の手前左手に、主要街道6ヶ所の出入り口に旅人の安全を祈願して建立された江戸六地蔵の一体である銅造の地蔵菩薩が坐られている。
左手に宝珠、右手に杓状を掲げ、彫りの深い衣を纏い、編み笠を被っている堂々とした像で、旅往く人たちもさぞかし安心な思いであったことだろう。


像高2.73m。1717頃に建立されたらしい。顔や肩には金箔が残っていると説明板には書かれているが、上手く確認できなかった。しかし、関東大震災や東京大空襲でも被災を免れたという。
連台には鋳鋳の湯が上手く廻らなかったところがあり、正面のところには「造立金銅丈六(穴●)」と銘文が分かる。

本堂奥には、寛政の改革を行った老中・松平定信の霊廟があるほか、六地蔵に因んでか6体のお地蔵さんが並んでいた。


ご朱印には江戸六地蔵の朱印が押されていた。

他の江戸六地蔵菩薩は、品川寺(品川区)、太宋寺(新宿区)、真性寺(豊島区)、東禅寺(台東区)、永代寺(江東区)=消滅、となっている。
【2012年1月28日(土)】
深川閻魔堂でご朱印をお願いしたところ、「只今、法事中で」とのことだったので、「また出直します」「午後でしたらいつでも大丈夫です」とのことだったので、次の目的である「霊厳寺」に先に行くことにした。
清澄庭園の近くなので、お寺を拝観する前に、ちょっと庭園散策をしてみることにした。

中に入るのは初めてのこと。元々は紀伊国屋文左衛門の屋敷跡とも言われており、その後明治になり岩崎彌太郎が社員の慰安や貴賓招待の地として造園を進め、現在は東京都公園協会が管理している。ので、入園料大人150円。
回遊式林泉庭園ということで、周囲にそれほど高層建造物がないためか、都会に残る極めて珍しい名勝の一つである。



先日の雪がまだ残る趣ある場所もある。


大きな池の周りを歩いて1周出来るようになっている。
鴨などの鳥も多く生息し、池には大きな鯉も優雅に泳いでいる。


松尾芭蕉の有名な「古池や かはず飛び込む 水の音」の句碑がある。これは、隅田川の岸辺にあったものを移設したとのこと。



天気が良かったので、しばしの休息を楽しんだ。
【2012年1月28日(土)】(東京古寺探訪#12)
富岡八幡宮の混雑した参道を抜け永代通りを右に、門前仲町の交差点を右折して清澄通りを歩いていき、深川1丁目の交差点の先に、「法乗院」(深川閻魔堂)がある。
正式には、「真言宗豊山派 賢臺山 法乗院」

朱塗りの山門を潜ると、正面に2階建ての本堂、左手には朱塗りの閻魔堂がある。1629年創建で現在の場所に移転した1641年から閻魔大王は安置されていて、「深川の閻魔さま」と親しまれている。

閻魔堂上には「み仏は遠くにあるのではなく自分自身の中にあるのです。幸福(しあわせ)を願い救いを求めるなら信じることです」と書かれていた。
閻魔堂内には全高3.5m、幅4.5mの日本一大きな閻魔大王坐像が鎮座している。真っ赤な顔に眉毛を吊り上げ、大きく眼を見開き、口を大きく開け歯を剥き出しにして、立派な口髭をたくわえている。
頭上に頂く冠には「王」を金色で描き、衣文は彩色豊かで綺麗な文様である。


右手には杓状を持ち、左手には金色の30cm程度の地蔵菩薩を掌に載せている。
そして、左下には閻魔大王を肩越しに見ている見返り不動明王が祀られている。


閻魔堂には正面にガラスがあり、その時は中は特に変わったことがなかった。
ご朱印をいただきに行った際は、「法事中なので」と言われたので、1時間半後に再び訪れた時に、僧侶の方が、「どうぞ、ガラスを開けてお参り下さい」と言われてので、再度中をじっくりとj拝観すると、堂内に効果音が流れナレーションが、「清らかな心、素直な心はみ仏に届く」、「幸せは自分の心の中にある」、「自分の身辺にあるものを大切にする」などと語り、魂がうごめくように堂内を光が点滅している。
再度、ご朱印をいただきに行った際に、そのことをうかがうと、「現在ちょっと調子が悪く、本来は手前にある19の賽銭入れ(「家内安全」や「縁結び」など)に入れると説法が流れるのですが・・・」とのことだった。

御開帳(堂内に入れるとのこと)は毎月1日・16日。
さて、2階建て本堂の2階の手前には、秘仏の厨子入り「大聖歓喜自在天(聖天様)」が祀られ、「霊験あらたかに祈願する者に、信じられぬ奇跡、奇端を表す秘仏、守護神である」と解説があった。

そして、(最初に訪問した際には法事中で開いていなかったが)本堂2階には智拳印を結ぶ大日如来像が重厚な厨子の中に円光背も本尊も金箔で覆われて鎮座している。


2階本堂手前には、地蔵菩薩や観音様が左右に置かれている。


その下の1階の本堂には、入口には極彩色の地獄絵が壁面に描かれ、奥には中央に少しうつむき加減の金色の「釈迦如来坐像」、向かって左には紫の羽根を拡げ顔を上げ口を開けている彩色豊かな「大孔雀明王」が、右手には象に乗る「延命普賢菩薩」が安置されていて、天井が鏡になっているので、逆さ富士ならぬ、天井逆さ仏像も見ることが出来る。


二度目に訪問した際、境内に救急車が入って来た。一人の方が「大丈夫、大丈夫」と言いながらも、他の人に抱えられるように救急車に乗り込んでいった。どうも法事の後のお清めで飲み過ぎたようだった。
閻魔さまの功徳があるように。